Origami_CFC10のブログ

Monthly Blog About Chelsea Football Club.

1.チェルシー選手名鑑21/22(放出選手25名含む計52名)

CL王者。最もファンが付くタイミングだと思います。そして、21/22シーズンのCLが始まることもあり、チェルシーの選手名鑑を作りました。

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(時間見つけて目次も付けておきます。)

今までの感謝や今後の期待も込めて、放出選手も大体は記載しています。

一方、U-23メンバーやコーチングスタッフ、フロントメンバーについては割愛。

月に一本は記事を書こうと思うので、ネタが尽きたら専用で作る...かも。

 

 

 

21/22 チェルシー選手名鑑

[GK]

🇪🇸K.Arrizabalaga🇪🇸

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26歳•4年目

昨季成績:7試合

寸評:メンディの台頭により、今や世界で最も贅沢な2ndGKとなった。しかし今季は大きな役割が2つある。1つが、アフリカネーションズカップで離脱するメンディの代わりに約1ヶ月守護神の立場が巡ってくること。もはやプレミアリーグを制覇するには勝ち点90でさえ足らないシーズンがあることを考えれば、この山場でどこまで勝ち点3に繋がるプレーができるかが鍵になる。そしてメンディ不在の一ヶ月間、リヴァプール•シティ•トッテナムとのビッグマッチが続く。地に落ちた名声を取り戻す活躍でチームに貢献してほしい。2つは、カップ戦でのPKキーパー。先日行われたビジャレアルとのスーパーカップでもメンディに代わりPK戦で起用され2つのストップでタイトル獲得に大きく貢献。トゥヘルも「PK阻止率が最も高いのはケパだ。分析チームとGKコーチがデータを見せてくれた」と述べており結果も出した。同じ場面があれば出番があるだろう。守護神の座から落ちても明るく、コミュニケーションに長けており、代表でも顔を合わせていた新戦力のサウールとも仲が良く獲得の際も影響を与えた。重要な役割を裏で持つ今季のキーマンの1人だ。


🇸🇳E.Mendy🇸🇳

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29歳•2年目

昨季成績:31試合

寸評:フットボールドリームを地で行く叩き上げ。全てにおいてハイレベルなプレイヤーであり、個人的には既に世界でも五指に入るGKだと評価している。シュートセービングはもちろん、ハイボール処理も後方での繋ぎも、ライン統率も抜群。そして一度当たると止まらない。チームが劣勢の際に勇気を与え、まさに守護神と呼ぶに相応しいプレーを見せつける。キャラクターも謙虚で、トゥヘルもその点を讃えている。アリサバラガの寸評でも触れた、スーパーカップのPKで交代にしたことについては、「勝つことができて嬉しい。ケパがピッチ立てばきっと大仕事をやってのけるだろうと知っていたし、彼はそれを実現したね。今夜は本当に幸せな結末になったと思う。チェルシーにおいて自分は、成功とタイトルのためにプレーするんだ。確かに自分はPK戦直前で交代したかもしれない。でもこのカップは、みんなと一緒にプレーしたうえでの戴冠なんだ」と120点のコメント。一時期は職安に通い失業保険で生活した男は、ロンドンの地で人生を謳歌している。今季も充実したシーズンを過ごすに違いない。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿M.Bettinelli🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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29歳•新加入 ←Fulham/Free Transfer

昨季成績:41試合

言わずと知れたご近所様、フラムから2年契約のフリー移籍で加入。フラムユース育ちで、生まれからの生粋のロンドナー。昨季はチャンピオンシップで41試合に出場した正GK。20代にして第3GKを受け入れることにはなったが、本人は「チェルシーは常に特別なクラブ。このエリアのことはよく知っているので、ここに来ることは私の夢でしたが、ついに実現した」と喜びを隠さない。昨季のシティにおけるカーソンがそうだったように、昨今第3GKがロッカールームに与える影響は選手によって大きい。夢をもう一段ステップアップさせるためのシーズンが始まる。


[CB]

🇩🇪A.Rudiger🇩🇪

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28歳•5年目

昨季成績:19試合1得点

寸評:強くて速い、そして器用な世界トップクラスの現代型CB。ローマ時代からそのポテンシャルは評価をされていたが、たびたび故障に悩まされ、そして昨季はランプスとの確執もあり半ば構想外に。しかしシーズン途中でやってきた同胞トゥヘルの元で飛躍的に復活&成長。キャリアの春を謳歌しようとしている。サラーに負けないほどのスピードやダイナミックなチャレンジ、味方を鼓舞するスピリット、対角に繰り出すロングフィード。観るものに爽快感さえ与える凄みを感じる。3CBの右でも左でもプレーでき、チームに選択肢を与えているのもポイントは高い。懸念すべきは来年で切れる契約更新問題。現時点ではレアルとパリの2チームが興味を示している。本人はEURO後の8月からクラブと交渉をスタートさせたと言及しており、まとまることを願おう。


🇩🇰A.Christensen🇩🇰 [HG]

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25歳•6年目

昨季成績:17試合0得点

寸評:完成された守備組織を静かに統率するデンマークネスタ。昨季途中、シウバの負傷から出番を増やし一気に自信をつけると、あらゆるビッグクラブとのゲームでハイパフォーマンスを連発。さらにCL決勝という大舞台でも同様にシウバの負傷というアクシデントからピッチに送り出されるも冷静にチャンスの芽を摘み取り続けビッグイヤーに大貢献。直後のEUROでも凄まじいミドルシュートを皮切りに圧巻のプレーを見せ、今季は開幕戦から3CBの真ん中を務めている。プレー経験が未完の大器に自信という水を与え、大輪の花が開いた格好だ。専らカバーリングタイプの選手であり、リュディガーなどとの相性補完も良い。戦術の要として、今季は自信キャリア初のプレミア30試合出場を果たしたいところだ。なおリュディガーと同様、現行契約は来年7月まで。早い契約延長が望まれている。


🇧🇷T.Silva🇧🇷

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36歳•2年目

昨季成績:23試合2得点

寸評:未だ稼働すればワールドクラスを証明するレジェンドCB。獲得時は高齢と近年のパフォーマンス低下のため批判が渦巻いたが、己のキャリアをフル活用したプレーで敵の攻撃同様に雑音をシャットアウト。キャリア不足で落ち着きのない最終ラインに足らないものを全て自らの背中で教えた昨季からリュディガーやクリステンセンなどがついに芽吹いたこともあり、獲得の意味は大きかっただろう。今季はサブからスタートしクローザーの役割が多く求められるはずだ。パリ時代から師事するトゥヘルの信頼も厚く、グラウンド内外での期待が高い。シウバ自身もキャリアに大きな影響を与えたのはブラジル代表•チッチ、若きミラン時代のアンチェロッティに並んでトゥヘルの名を挙げるほどだ。昨季は自身初のビッグイヤーを掲げた。残すは勿論、プレミアのトロフィーのみ。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿T.Chalbah🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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22歳•1年目(トップチームは実質初年度)

昨季成績:29試合2得点(Lorient)

寸評:リュディガーと同じシエラレオネにルーツを持つ大器。8歳の頃、チェルシーに入団し15年近く経って遂にトップチームのユニフォームに袖を通してシーズンを迎える。イングランドの年代別代表の常連であり度々主将を務めるなどリーダーシップも高く評価されている。チェルシーが誇るイングランド黄金99年世代で、マウントやジェームズと同世代。本職は中盤のフィルター役だが、トゥヘルは今のところCBで起用している。その起用にスーパーカップでのハイパフォーマンス、パレス戦での凄まじい低空ミドル一閃などで一発回答。今季スターダムを駆け上がる期待も大きい。世界で最も潤沢な最終ラインの一角に食い込むのは難儀だが、ズマとトモリを完全で手放してまで残した事実も評価の表れ。今までそうだったように、一歩ずつ一歩ずつ。


🇫🇷M.Sarr🇫🇷

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22歳•-

昨季成績:8試合0得点(Port)

寸評:移籍が決まらず宙に浮く移籍2年目の左利きCB。昨季はポルトで武者修行し、CLでは6試合に出場するなど一定の経験を積んだ。今季もローン放出が濃厚だったものの、現時点でレンタル先は決まらず。左利きのCBは世界的に貴重なので、今後の行き先が気になる1人だ。


[RSB/LSB]

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿R.James🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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21歳•3年目

昨季成績:32試合1得点

寸評:日進月歩の勢いで成長を続け瞬く間にワールドクラスに駆け上がった生え抜き。CL決勝ではスターリングを完封するなどタイトなディフェンスが持ち味かと思えば、今季アーセナル戦では全得点に絡む1G1Aなどオフェンスセンスも高い。特に右足キックの精度はチームでもトップクラスで、プレースキッカーも任されている。トゥヘルチェルシーにおいては、RWBを務めることが多い。6歳の頃からチェルシーのアカデミーでプレーしており、マウントやチャロバーと共に未来のクラブも担う。今季の目標はもちろんプレミア制覇、そしてイングランド代表でのウォーカーやTAA、トリッピアーなと名だたるメンツを押さえての定位置奪取で迎えるW杯出場だ。


🇪🇸C.Azpilicueta🇪🇸 [C]

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32歳•10年目

昨季成績:26試合1得点

寸評:ついに在籍10年目を迎えるチーム最古参。チームの主将を務める。先日のリヴァプール戦ではプレミア通算300試合出場を果たした。年齢的にはベテランとも言える域だが、パフォーマンスは落ちるどころか向上を続ける。特に守備対応には凄みを感じるレベルにあり、プレミアのDFとしては小柄な部類にあたるが、サイズの不利を抜群の読みとマーキングでカバーしている。ジョゼ•モウリーニョに始まりコンテ、トゥヘルと名だたる名監督に寵愛され、現チームにおいては3CBの右、RWBをゲームによって起用にこなし戦術上でのキーパーソンの1人。なお現行契約はリュディガーやクリステンセンと同様に来年夏まで。今のパフォーマンスレベルであれば複数年契約を勝ち取れるはず。パンプローナへ戻る希望がないのなら、願わくばブルーズでキャリアを終えて欲しい選手の一人でもあるだけに更新が望まれる。


🇪🇸M.Alonso🇪🇸

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30歳•6年目

昨季成績:13試合2得点

寸評:捲土重来に燃えるシーズン。超ワールドクラスの左足と無尽蔵のスタミナが武器。近年は出番を失いつつあったが、今季は開幕からトゥヘルの信頼をがっちり掴みスタメンで起用され、またアロンソもパフォーマンスで応える好循環。開幕戦で突き刺した芸術的なFKは勿論、クロスでも度々好機を創出。ルカクの加入は更に追い風になるだろう。スピード不足が難点ではあるものの、今は裏をリュディガーがカバーしており、また188cmという高身長がセットプレーを含めた攻守で効くことも多くここまで怪しい場面はない。WBをここまでハイレベルにこなし、また経験のある選手は世界中を見ても貴重だ。今季は3シーズンぶりの公式戦出場数30を達成したい。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿B.Chilwell🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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24歳•2年目

昨季成績:27試合3得点

寸評:昨季レスターから€50mで獲得した国内屈指のレフトバック。攻守共にスピード感のあるプレーが持ち味で高額な移籍金に結果で示すことができた。しかし今季の立場は微妙。トゥヘルが現在志向する3CBシステムの上では、攻撃性能がより高くWB経験も豊富なアロンソがポジション争いで優位に立っている。8月終了時点で出番がない。その点について監督は「簡単なこと。(代表から)まだ戻ってきたばかりだ。強度に適応するためにトレーニングに時間を必要としていた。彼は今、準備ができているが、今は彼を冷たい水の中に押し込む時期ではなかった」と説明しているが真意はどうだろうか?チルウェル本人も「昨季WBの動きの適応には苦労したが、アロンソの動きを参考にした」と話しており、システム上ポジション争いで不利に立つ難しいシーズンとなりそうだ。


[CDM]

🇮🇹Jorginho🇮🇹

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29歳•4年目

昨季成績:28試合7得点

寸評:今最もホットかつクールな男。昨季のCL制覇に加え、EUROも全試合出場でアズーリ歓喜をもたらした。UEFA最優秀選手賞という誉れを得て、バロンドールの更なる名誉さえ可能性を持つ。必殺のペナルティキック以外では目に見えた凄みをなかなか感じる場面は少ないものの、状況判断力は歴代最高クラス。職人級のワンタッチパスでチームの緩急を完全にコントロールする。加えて素晴らしいのがボールリカバー。フィジカルは優れているどころかプレミア水準では弱く、対人能力が高いわけではないが守備時のポジショニングが抜群でインターセプトを連発する。かつてジョゼ•モウリーニョがデコを「足は遅いが頭は誰よりも速い、よって彼はスピードのある選手だ」といった風に評価していたが、ジョルジーニョはまさにそのタイプであり、デコよりもファンタジーは薄いが守備貢献度は数段上。トランジションの激しい現代フットボールにおいて、未だ生きる道はあるとプレーで示す現役最高峰のレジスタだ。


🇫🇷N.Kante🇫🇷

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30歳•6年目

昨季成績:30試合0得点

寸評:昨季のチームは彼の鬼神の如きパフォーマンスで成り立っていた。特にCLでのレアルマドリー→シティと準決勝•決勝での働きは語り草になっていくのだろう。早期敗退したEUROを経て混戦になったものの、クラブレベルに限定すればバロンドール争いでは最右翼。とにかくボールホルダーを追い回して刈り取るというイメージが強いが、近年ではテクニカル面も成長し、ボールを奪ったまま推進できるようになっており何故か年々モドリッチのような進化を遂げている。一方の懸念事項として、細かい怪我が増えてきていて度々離脱を繰り返す。代表でのフル稼働が明らかにチェルシーでのパフォーマンスに悪影響を与えており、ここからW杯予選に入ることを考えれば無理を求められる場面も間違いなく増えてくるはず。三十路を迎え、誰からも愛される笑顔の潰し屋はキャリアの重大な局面を迎えている。


[CMF]

🇭🇷M.Kovacic🇭🇷

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27歳•4年目

昨季成績:27試合0得点

寸評:無縫なドリブルを見せるチーム屈指のテクニシャン。ボールを運ぶ力は随一で、またミドルパスの精度も高く中盤にアクセントを与えゲームを彩る。意外にも守備貢献も高く、攻撃型の選手というより明らかにバランサータイプ。事実、得点機にシュートで絡む機会は滅多になく、昨季は全公式戦で得点0どころか、過去3年で140試合近くに出場しながら得点数は2。守備スタイルはちょうどジョルジーニョとカンテを足して割ったタイプで、パスカットもチェイス→タックルもできる。守備範囲は狭いジョルジーニョとの相性もその点において良い。カンテのコンディションが整わなければ、ジョルジーニョとのダブルボランチ起用が多いて予想され、レギュラーとして今季も安定した活躍が期待される。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿R.Loftus-Cheek🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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25歳•6年目

昨季成績:30試合1得点(Fulham)

寸評:文字通り、未完の大器。昨季はフラムに貸し出されプレミアでは30試合に出場。彼の最大の持ち味は言うまでもなく圧倒的なフィジカルを活かしたダイナミックな攻撃参加。身長は190cmあり、往年の名選手でありOBでもある元ドイツ代表、バラックに例える声も多い。しかしながら負傷癖があり、今一つ皮を破れていない。本人と首脳陣の感覚にもズレがあるようで、本人曰く「昨シーズンは僕にとって初めて負傷なくプレーできた。何かしら痛めたりしてきたから、そのことは僕にとってとてもポジティブなことだ」と自信を見せるが、プレシーズンのアーセナル戦後にトゥヘルは「彼に満足はしていない。彼を極限まで追い込む必要があると感じている。100%では不十分だ。常に150%を維持しなければならない」と強めのコメント。サウールの加入によりポジション内での序列も最下位で、彼もまた運命のシーズンになるかもしれない。


🇪🇸S.Niguez🇪🇸

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26歳•新加入 ←Atletico Madrid/Loan•Fee€5m

昨季成績:33試合2得点

寸評:アトレティコの若き象徴が移籍期間最終日に国外初挑戦でチェルシー加入。完全移籍OP付きのローン加入で、手数料は500万ユーロ。説明不要の高いフットボールセンスを持つセントラルで、何より左利きという貴重な固有性を持つ。注目すべきは彼の血に染みつく熱き魂だ。近年はチーム事情から不慣れなレフトバックなどを任されパフォーマンスは明らかに低下傾向。そんな現状に対し、自ら「チェルシーでは自分を見つけて、自分が見たいサウールを見たい。この2年間、みんなが見てきたサウールではないものをね。自分の力を発揮できないことが悔しかったんだ。行き詰まりを感じていたので、今は解き放たれたい」と固い意志を表し、「言葉の問題は僕にとって大きな挑戦だ。チームメートとスムーズにコミュニケーションを取れるように、できるだけ早く学びたい。ケパには僕に話すときは英語で、って頼んだよ。僕は慣れていかないといけない。彼は助けになってくれるけど、僕はできる限り英語で話すように努めている」と適応の姿勢も見せる。アトレティコのレジェンド、トーレスに腕章を任された日の出来事を己の左腕に刻んだ男は新天地で復活を期す。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿R.Barkley🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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27歳•-

昨季成績:24試合3得点(Aston Villa)

寸評:トッテナムのデレアリと同様にナイジェリアにルーツを持つ攻撃センスに優れた大型MFだが、まさかの移籍先決まらずで宙ぶらりん。ニューカッスルなどが興味を示していたりはしたのだが。かつてはエヴァートンのOBであるルーニーイングランドのレジェンド、ガスコインにも例えられた早熟の天才で、あのシャビもリーガでプレーできるインテリジェンスがあるとさえ賞賛したが、もはや買い手やレンタル先こぞって付くような選手ではなくなってしまった。勿論負傷がキャリアを停滞させたのは事実だろう。チェルシーに移籍した際でさえ膝に爆弾を抱えており、復活をかけた昨季のアストン・ヴィラではハムストリングを痛め長欠。ただそれ以上にパーソナリティに欠陥があり、泥酔による警察沙汰や昨季もコロナウイルスに感染しながらもパーティ参加など度々問題を起こす。ある意味ガスコインの面影はあるのだが、期待されたのはバットボーイ的側面ではないはず。有り余る才能はこのまま輝くことなくキャリアを低迷させてしまうのだろうか。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿L.Baker🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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26歳•-

昨季成績:34試合2得点(Trabzonspor)

寸評:9歳からチェルシーのアカデミーでプレーする生え抜きだがローンジャーニーを繰り返し、未だチェルシーでは勿論プレミアリーグでのプレー経験がない。昨季はトルコの強豪、トラブゾンスポルでレギュラーとしてプレーし評価を若干回復したが移籍先はここまで見つかっていない。チャロバー兄(ナサニエル/フラム)と共にクラブ期待のトッププロスペクトであったが、現状を見ればビッグクラブのユースから競争に勝ち抜きスター選手になることがいかに難易度が高いことかを彼のキャリアが物語る。


[CAM]

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿M.Mount🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 [HG]

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22歳•3年目

昨季成績:36試合6得点

寸評:スターの王道路線を歩む、チェルシーの至宝。6歳の頃ユースチームに加入し今や若くして不動の存在となっている。昨年はCL準決勝でレアルマドリーを自身の一撃で沈め、決勝ではハヴァーツの決勝点をアシストする魂のスルーパスを繰り出してサポーターが選ぶ年間MVPに選ばれた。ボックス内で得点に直結するプレーを得意とし、巧みなコンビネーションとポジショニングで第二.三の動きを生み出して攻撃の波を起こすプレーメーカー。ハーフスペースでの間受けは現役でも既に最高峰の域にあるだろう。身体も強くコンディションに安定感があり、その点においてもクラブレジェンドランパードを想起させる。努力家でも有名で、チルウェルは「彼はジムでいつも目標より多くのことをしていて、自分自身をより良くするためにできる限りのことをしている。彼が持っている才能、仕事量、彼に限界はない」と絶賛。チェルシー移籍への噂が絶えないウェストハムのデクラン•ライスとは8歳の頃からアカデミーでのチームメイトであり仲が非常に良いことでも知られる。


🇲🇦H.Ziyech🇲🇦

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28歳•2年目

昨季成績:23試合2得点

寸評:アヤックスで旋風を巻き起こした、北アフリカの血を引くレフティマジシャン。ボールを持てばひとたび脅威になれる高いスキルを誇るが、チェルシーに移籍してからはその持ち味を発揮できていない。オランダ時代からトップ下本職であるものの、移籍後はRWGでプレーすることが多く波に乗れずにいる。トゥヘルは純粋なウイングよりサイドから内に絞れるタイプの選手を2列目に配置することが多いタイプだけにプレミアの水と戦術に慣れれば可能性はある。思うとあのマフレズでさえペップ•シティ1年目は徐々に適合をし2年目で本領を発揮した。個人的には非常に好きなタイプのプレイヤーなだけ注目をしたい。なお先日、モロッコ代表であのハリルホジッチと衝突し代表を追放。彼もまた頑として譲らないタイプのコーチであるため真相は不明だが少なからず良い類の話ではない。プレシーズンでは復調の兆しを見せていただけに影響が心配される。


🇩🇪K.Havertz🇩🇪

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22歳•2年目

昨季成績:27試合4得点

寸評:世界最高の座を射とめる可能性を持つヤングスター。天才的なアタッキングセンスを備え、オフェンスに関わることは全般的にハイレベルでこなす。ブレーメンでプロキャリアをスタートさせレフティということからエジル2世とよく呼ばれるが、チャンスクリエイト一点突破型ではなく万能型。エジルのテクニックにトーマス•ミュラーをミックスしたようなイメージだ。得点力は高くサイズも抜群(189cm)、足下の技術もワールドクラスで自分が受けるポジショニングのみならず味方を引き出すランニングもできる。加えてビッグマッチに異様に強く、若くしてメンタルも世界水準。昨季から観ても、CL決勝でチームに優勝をもたらすゴール、EUROではポルトガル戦含め2発、今季もリヴァプール戦で1ゴールとその勝負強さを証明している。寡黙そうに見えて茶目っ気もあり、CL制覇後のインタビューでは放送禁止ワードを立て続けに繰り出しアスピリクエタを焦らせたかと思えば、イングランドへの生活について問われると「この1年で不安がなくなり、ここのサッカー、生活、人々に慣れたよ。ただ食事に関してはもう少し時間がかかるかもね」と本国顔負けのブリティッシュギャグをかましている。


[WG]

🇺🇸C.Pulisic🇺🇸

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22歳•3年目

昨季成績:27試合4得点

寸評:チェルシーのNo.10を背負うアメリカ代表のスター。爆発的な加速を活かしたドリブルが武器であり、逆足も巧みに扱い得点力もまずまず。ドルトムントでは17歳の頃から主力であるため意外かもしれないがまだ22歳である。なおドルトムントでプロデビューした際の監督はトゥヘルである。前述のようにトゥヘルはウインガータッチラインで張らせず内に絞らせるため今はそのスタイルに適応しようと奮闘中。開幕戦では早速LWGで先発し、ボックス内での仕事をゴールという形で果たした。狙うはキャリア初のシーズン2桁得点だ。広大なスペースがあれば彼の強みは最大に生きるので、ジョーカー起用でも違いを生み出せるはず。なお開幕戦後にはコロナウイルスに感染し、アーセナルリヴァプール戦を連続欠場。影響が不安視されたがその後の代表ではスタメンで出場しており一安心。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿C.Hudson-Odoi🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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5年目•20歳

昨季成績:23試合2得点

寸評:8歳でアカデミー入りし、チェルシーのみならずイングランドのユース代表どちらも黄金時代の主力を勤め17歳でトップチームデビューを果たした本物のエリート。マンチェスターの両雄が誇るフォーデンやサンチョらとプレーしていた。そのポテンシャルは各方面から非常に高く評価されており、数年前にはバイエルンが£40mのオファーを送ったほど。今夏の市場でもドルトムントなどが接近していた。一方、クラブでは殻を破り切れてはいない。まだ若いだけありポジショニングや守備時の対応などには難を抱えていて本職のウイングでスタートする試合は限られる。しかし彼のスピードに乗った突破からチャンスに直結するクロスやカットインでは只ならぬ才気を感じさせ、WBでの起用では成果を残すなど成長の跡も。レイプ疑惑プレミアリーグ選手初のコロナウイルス感染などなにかとグラウンド外での話題が絶えなかった選手だが、彼のポテンシャルからすれば話題の先をピッチに向けることは容易いはずだ。


[CF]

🇧🇪R.Lukaku🇧🇪 [HG]

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28歳•新加入 ←Inter/€115m

昨季成績:36試合24得点

寸評:強く、賢く、そして何より逞しく。ベルギーの怪物は超ワールドクラスへと成長しブルーズに帰還した。特にインテルで過ごした2シーズンは凄まじい活躍で、1年目にはフェノーメノロナウドが持つシーズン公式戦得点数34というクラブレコードに並び、昨季は36試合24得点11アシストと圧巻の活躍を見せ、ネラッズーロ11年ぶりのスクデット獲得へ文句なしの貢献。フィジカルは現役どころか歴代でもトップレベルのモノをもつ彼が、なぜ浮き沈みを経験していたのか。よくメンタルの話題が持ち出されてきたが、それを紐解くと周囲のサポートだろう。例えばユナイテッド時代、彼はワントップで孤立していた。マルシャルやラッシュフォードはスピードのある優れたウインガーだったが、明確にサイドのスペースを単独で勝負するタイプでありコンビネーションはなく、最もルカクと相性が良かったのは衛生的に動ける1.5列目のリンガードだった。エヴァートン時代もそう。ルカクをサポートしていたのはミララスやバークリーなどの中央でかき回せる選手であり、インテルでもラウタロがその役割を担って瞬く間に名コンビとなった。では今のチェルシーは?そう、マウントとハヴァーツ。加入後まもないアーセナル戦では彼らの動きがそのまま彼の得点に繋がっていたし、何度も述べてきたようにトゥヘルは1.5列目には外の勝負ではなく内でのコンビネーションを重視している。爆発の土壌は整った。後は忠誠を誓うクラブにあらゆるタイトルと歓喜の時をもたらすだけだ。


🇩🇪T.Werner🇩🇪

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25歳•2年目

昨季成績:35試合6得点

寸評:世界に笑いを提供する師匠の血を引く陸上選手。と冗談はさておき、加入初年度は苦しんだ。まさしく自信というアスリートに最も大事な部分がことごとく削がれてしまい、決定機をたびたび…頻繁に逸する。ライプツィヒ時代の凄みが維持されていれば、少なくとも昨季は25得点くらい取れていてもおかしくない。昨季に限定すると得点数よりもアシスト数が多いくらいだ。それでもフリーランが非常に巧みで、マウントはじめCF以外の選手が自由にプレーするエリアを生み出して攻撃には貢献をしていた。放出も囁かれていたが残留が決まり、タミー(エイブラハム)やジルーが抜けたチームの貴重なストライカーとして、今季こそは2桁得点を奪いたい。ちなみに身体が頑丈で、シュトゥットガルトでプロデビューした8シーズン前から起算してリーグ戦出場数が30を下回ったことが一度もない(ブンデスは34試合にも関わらず)。ルカクは入れども過密日程が続くタフな冬場にこそ、その真価を発揮できるはず。サポーターからの期待も誰よりも高いからこその批判の声だ。得点ともに自信を取り返してほしい。


[COACH]

🇩🇪T.Tuchel🇩🇪

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48歳•2年目

主な獲得タイトル:CL1回(20/21)•リーグアン2回(18/19.19/20)•ブンデスリーガ最優秀監督(15/16)•UEFA最優秀監督(20/21)•ドイツ人最優秀監督(2021)

寸評:多彩なトレーニングと戦術パターンで個人からチーム全体のパフォーマンスを引き上げる現代フットボールを代表する名将の1人。マッドサイエンティストな雰囲気を醸し出しているが、奇をてらったような采配は滅多にしない。動的なサッカーを好み、ブンデスリーガではハイプレス戦術でマインツドルトムントで成果を残した。特にドルトムント時代はオーバメヤンムヒタリアン•ロイスの3トップに香川•ギュンドアンセンターハーフでファンタスティック5を形成。しかし昨季途中就任したチェルシーではほぼ真逆の静的な守備ブロックを第一に形成する方法を取り、短期間で想定さえもできないほどにチームを蘇らせた。その幅広さこそが、この男の強みである。現役時代はDF。身長は190cmと長身。ちなみにクロップは193cmで、今季からバイエルン監督に就任したナーゲルスマンは189cm。世界の最前線で火花を散らすドイツの巨人たちの戦術バトルも注目だ。

 

 

〜ここから放出選手〜


[OUT]

🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿E.Ampadu🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿

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20歳→Venezia🇮🇹/Loan

昨季成績:25試合0得点(Shffield United)

寸評:10代半ばから大きな期待が寄せられるウェールズの至宝。ポジションはCB/CDM。ライプツィヒを経て昨季のローン先であるブレイズではキャリア最多の25試合に出場。今季はイタリアの水の都、ヴェネツィアで武者修行。タイトなディフェンスが求められるセリエでいい経験を積めるだろう。A代表ではすでにキャップ数27を誇る。


🇺🇸M.Miazga🇺🇸

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26歳→Alaves🇪🇸/Loan

昨季成績:30試合1得点(Anderlecht)

寸評:ローンジャーニーを続けるアメリカの大型CB。レッドブル産。ポーランドにもルーツを持ち、サイズも相まって貫禄のあるルックスだ。地道に成長はしており、昨季はベルギーの名門アンデルレヒトの主力としてプレーし今季はキャリア初のリーガ挑戦し早速フル出場を果たしている。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿J.Clarke-Salter🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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23歳→Coventry🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/Loan

昨季成績:10試合0得点(Birmingham)

寸評:ユース育ちの元トッププロスペクト。ポジションはCB。ユースチームでは主将も任され、トップチームデビューは18歳の時。ズマの負傷によって訪れたチャンスを活かし、テリーにもそのプレーぶりを賞賛されたが伸び悩んでいる。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿L.Colwill🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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18歳→Huddersfield🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/Loan

昨季成績:18試合1得点(U-23)

寸評:またもクラブに現れたCBのホープ。貴重な左利きであり、レフトバックも対応可能。昨季U-23チームですでに主力であり、今季はハダースフィールドへローン。初めてのクラブ外への挑戦となる。ハダースフィールドでも主戦の座を掴み5試合に出場していて、代表でも飛び級でU-21に招集と順調な歩み出しを見せている。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿F.Tomori🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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23歳→Milan🇮🇹/€29m

昨季成績:17試合1得点(Milan)

クラブ通算成績:17試合1得点

寸評:8歳の頃からアカデミーで育った期待のCBは、ついにクラブを離れることに。昨季もローンで移籍していた言わずと知れたイタリアの名門、ミランが買取OPを行使した格好だ。ロッソネロの一員として、出場機会を掴む挑戦をしている。CLの舞台に久々に復帰することもあり、いい別れだったのだと思う。ダービー時代からランパードに重用されたが、監督交代も一つのきっかけとなったのだろう。


🇫🇷K.Zouma🇫🇷

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26歳→West Ham🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/€35m

昨季成績:24試合5得点

クラブ通算成績:151試合10得点

寸評:超ワールドクラスになり得るポテンシャルは膝の負傷が災いして、思い通りのキャリアは歩めなかった。しかし只ならぬフィジカルを武器に随所随所でチームに貢献。昨季はシウバと組んだコンビは安定感も高く、また空中戦勝率は96%という常人離れした数値。まともに競り合えるアタッカーはプレミアでも多くないだろう。コンディションが整えばワールドクラスなのは間違いない。彼のミドルネーム通り、今後のキャリアがハッピーになることを願おう。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿M.Guehi🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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21歳→Crystal Palace🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/€23m

昨季成績:40試合0得点(Swansea)

クラブ通算成績:2試合0得点

寸評:コートジボワールにルーツを持つユース期待の星は新天地へ。年代別代表の常連で、U-17イングランドでは主将を任されW杯制覇。昨季はそのU-17イングランドで監督を務めていたスティーブン•クーパーのもとスワンズでレギュラーとして活躍。しかしチェルシーでの選手層は厚く8歳からプレーしていたクラブに別れを告げ、今季からヴィエラが指揮を取るパレスへ破格の移籍金を残し退団。移籍先では早速レギュラーの座を掴んでいる。グエヒの放出により、トモリとズマ合わせてCB3選手売却益は€87mを計上。


🇮🇹Emerson🇮🇹

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27歳→Lyon🇫🇷/Loan

昨季成績:2試合0得点

寸評:ジョルジーニョと同じくCLとEUROを制覇。アズーリではスピナッツィオーラの負傷に伴い準決勝と決勝でスタメンとして出場し、堂々としたプレーを見せた。一方クラブでは、チルウェルとアロンソに次ぐ3番手という位置付けで出場機会は極小。来年に控えたW杯で代表のレギュラーを再奪取するためにも出場機会が必要でリヨンへローン移籍。往年の名選手、グロッソとも共通点が多く活躍を期待。


🇮🇹D.Zappacosta🇮🇹

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29歳→Atalanta/€9m

昨季成績:25試合4得点(Genoa)

クラブ通算成績:52試合2得点

寸評:高い運動量と強烈なクロスが武器の右ウイングバック。近年もローマやジェノアと母国に借り出されていたが、今回は完全移籍で今や強豪のアタランタへ。本人にとっても3度目のアタランタである。個人能力は高いものがあり、それを評価されての今回の移籍と売却額だが、チェルシーにおいては代表監督時代からの付き合いでロンドンにも呼び寄せたコンテが瞬く間に去ってしまったのが運の尽きだった。CLで会いたい1人である。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿V.Livramento🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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18歳→Southampton🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/€6m

昨季成績:20試合2得点(U-23)

クラブ通算成績:出場なし

寸評:人生の半分の時をチェルシーアカデミーで過ごしたエリート。昨季はU-23で主力を張り、年代別代表でも飛び級で現在U-21代表。そんなポテンシャルを見込んで、若手育成、とりわけ近年はサイドバックの排出に強みを持つセインツが手を挙げ完全移籍。加入後3試合全てでフル出場しており、早速主力として定着。名前を覚えておいて損はない1人だ。


🇫🇷T.Bakayoko🇫🇷

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27歳→Milan🇮🇹/Loan Fee•€2m

昨季成績:32試合2得点(Napoli)

寸評:世界最高になるはずだった大型ボランチ。強さはあるものの、スピードとテクニックがプレミア基準では致命的(モナコ時代はまあまあだった印象はあるのだが)で、加入初年度以外は構想外が続きローンを繰り返した。今夏からそのローンで在籍していたミランに2年レンタルが決定。当時のチームとは幾分か状況が改善されているため復活のきっかけを掴みたいが、帰還する頃には29歳。未来はあるのだろうか。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿D.Drinkwater🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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31歳→Reading🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/Loan

昨季成績:11試合0得点(Kasımpaşa)

寸評:すっかりネタ選手と化してしまった時の人。とにかくトラブルが常に付き纏い、飲酒運転による逮捕→ローン先のヴィラで夜遊び&チームメイトと衝突→U-23の試合でスパーズの16歳に蹴り入れて退場→トルコ追放とやりたい放題。なお本人は今年4月に「チェルシーで続けたい。クラブとのビジネスはまだ終わっていないと思っている」と発言。出ればスーパーだったジョーイ•バートンさんとお前は違うぞ。


🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿B.Gilmour🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿

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20歳→Norwich🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/Loan

昨季成績:5試合0得点

寸評:超ワールドクラスに育つ可能性を秘めるスコットランドの神童。名門•レンジャーズユースの出身で、バルセロナをはじめとするビッググラブの争奪戦を制しチェルシーにやってきたのが4年前。今夏はEURO本大会でA代表デビューを果たした。憧れの選手はイニエスタだが、モドリッチに近いものがあると多方向で評価されている。まだ線が細くチェルシーでの出番は限られていたため、昇格組のノリッチへローン移籍。


🇳🇱M.van Ginkel🇳🇱

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28歳→PSV🇳🇱/Free Transfer

昨季成績:11試合1得点(PSV)

クラブ通算成績:4試合0得点

寸評:オランダ名物何でも屋。しかし、その一つ一つが突き抜けた武器ではない、というこれもまたオランダの選手によくあるパターンでチェルシーでは全く出場機会を得られず、ミランでも失敗に終わった。そして今夏、13/14から籍を置いたクラブを離れて昨季ローン移籍していたPSVへフリーで完全移籍。母国の名門では腕章を託され、輝く場を見つけている。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿L.Bate🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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18歳→Leeds🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/€1.5m

昨季成績:20試合0得点(U-23)

クラブ通算成績:出場なし

寸評:9歳からのアカデミーボーイ。パスセンスと正確なキックが武器のセントラルMF。英国内では非常に高く評価されていて、クラブの未来を担うとも言われたが完全移籍を決断。その先はビエルサ率いるリーズ。まずはU-23チームで出場をということで、プレー機会を得ている。近年でも次々と攻撃陣の才能が花開いたリーズで、名称の薫陶を受けどのように育っていくのかが楽しみな存在だ。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿M.Peart-Harris🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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18歳→Brentford🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/€1.5m

昨季成績:13試合7得点(U-23)

クラブ通算成績:出場なし

寸評:こちらも7歳からアカデミーでプレーした期待のセントラルMF。サイズが186cmとあり得点力も高く、タイプとしてはバークリーが近いか。完全移籍でクラブを離れ、昇格組のブレントフォードへ。背番号は25。ここまで出番はなくデビューは見送られているものの、選手層は決して厚くないチームだけにシーズン中でお披露目、プレミアのピッチに立つ場面が必ずあるだろう。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿C.Gallagher🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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21歳→Crystal Palace/Loan

昨季成績:30試合2得点(West Brom)

寸評:才能の宝庫の中で、最も将来が嘱望されるクラブが誇るトッププロスペクトの1人。昨季はウェストブロムでプレミア30試合に出場すると、今季はパレスへ移籍。ウェストハム戦で2得点を決める圧巻のパフォーマンスで更なる飛躍が期待される。本人は自らのプレースタイルをボックストゥボックスと評して憧れもランパード。さらにテクニックも高く、ゴール前でも冷静。リーグ全体を見ても要注目のヤングスターである。


🇧🇷Kenedy🇧🇷

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25歳→Flamengo🇧🇷/Loan

昨季成績:28試合4得点(Granada)

寸評:モウリーニョ政権時代にフルミネンセから獲得した左利きのウインガーマルチプレイヤーであり、2列目ならサイドを問わず、そしてレフトバックでもプレー可能。事実ヒディンクが監督を務めた頃はその位置で出場していた。コンテ就任後は国内をレンタルで回り、ここ2年はリーガでプレー。南米人らしくスペインの風が合うのか、特に昨季のグラナダではキャリアハイとなる出場試合数と得点数を更新した。今季からは母国ブラジルに戻り名門フラメンゴでプレーする。


🇳🇬V.Moses🇳🇬

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30歳→Spartak Moscow🇷🇺/€5m

昨季成績:19試合4得点(Spartak Moscow)

クラブ通算成績:128試合18得点

寸評:ウィガン時代の輝きが今もなお鮮明なナイジェリアのウインガーチェルシーでは移籍後4年ほど出番を得られずローンで転々としていたが、コンテとの出会いがキャリアに激烈な変化を与え、代名詞でもあるWBシステムの要として役割を貰いまさかの大活躍。チームに欠かせないキーマンとしてプレミア制覇に貢献し、2シーズンはレギュラーとしてプレー。その後はトルコやロシアでプレーして、昨季在籍したモスクワへ完全移籍。若き頃は勢いのある快速アタッカー、キャリア中頃は運動量を活かしたWBと、転換も成功したある種のロールモデルとなる存在だった。ちなみに彼のリヴァプール時代の思い出を知ってる人は教えて欲しい。記憶が全くない。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿T.Anjorin🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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19歳→Lokomotiv Moskow🇷🇺/Loan

昨季成績:10試合4得点(U-23)

寸評:2シーズン前にチェルシーでプレミアデビューを果たしているアカデミー産期待の攻撃的MF。ナイジェリアにルーツを持ち、身長も186cmと高い。昨季も度々トップチームではベンチに入り、例えばCLのアトレティコ2戦目なども控えていた。今季は出場機会を得るべく、ロシアの強豪ロコモティフへローン。背番号10を与えられたのが期待の大きさを物語っている。買い取りOP付きで額は£17mだが、さらにチェルシーは倍額£34mでの買い戻し条項を設定している。


🇧🇪M.Batshuayi🇧🇪

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27歳→Besiktas🇹🇷/Loan

昨季成績:18試合2得点(Crystal Palace)

寸評:母国の名門スタンダールリエージュで頭角を現し、マルセイユリーグアン屈指のストライカーに上り詰めチェルシーに加入。しかしその後はさっぱり。ドルトムントにローンされた一瞬のみゾーンに入り世界を席巻したが勢いは続かず。ここ3シーズンはローン先でもリーグ戦出場数が20に満たない。A代表では2試合に1点以上のペースで得点を決めているあたり、能力がないとも思わないのだが…。


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿I.Ugbo🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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22歳→Genk🇧🇪/€3.5m

昨季成績:32試合16得点(Cercle Brugge)

クラブ通算成績:出場なし

寸評:ナイジェリアにルーツを持つ若手ストライカー。10歳からアカデミーでプレーし、今季完全移籍でベルギーの強豪ゲンクへ。トップチームで出場することはなかったが長年期待をかけられていて、ここ2シーズンはエールディヴィジで28試合13得点、ベルギー1部でも32試合16得点とそれなりのレベルでゴールを量産。ゲンクでも初出場初得点を決めている。右サイドでプレーする伊東純也はチャンスメイクに長けているため、目にする機会は多いかも知れない。


🇦🇱A.Broja🇦🇱

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19歳→Southampton🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿/Loan

昨季成績:30試合10得点(Vitesse)

寸評:9歳からアカデミーでプレーする、ストライカーの中でのクラブトッププロスペクト。191cmと大柄で昨季はオランダで大活躍。今季は満を辞してプレミア内のセインツへローン。ロンドン生まれロンドン育ちだがA代表はルーツのある小国アルバニアを選択。すでに主力で、先日のW杯予選では代表初ゴールを含む2戦連発の大活躍。現時点で同代表はイングランドに次ぐグループ2位につけており、本大会初出場へチームを導けるかという点でも楽しみな存在だ。


🇫🇷O.Giroud🇫🇷

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34歳→Milan🇮🇹/€1m

昨季通算成績:17試合4得点

クラブ通算成績:119試合39得点

寸評:今まで数多くの選手を見てきたが、CFの位置でこれだけ周りを機能的にプレーさせられるのは見たことがない。間違いなくベストオブベスト。在籍は3シーズン半で決して得点を量産した訳でもないが、彼に助けられた場面は数知れず。今のクラブがあるのはこの男のおかげ。17/18のFA杯、18/19のEL、19/20のCL圏確保、そして昨季のビッグイヤー。その要所要所全てに、必ず彼がいた。ありがとう、世界最高のポストプレイヤー


🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿T.Abraham🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

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23歳→Roma🇮🇹/€40m

昨季成績:22試合6得点

クラブ通算成績:82試合30得点

寸評:ルカクに押し出される形で、ローマへ完全移籍。8歳からアカデミーで成長を続けた青年はジョゼ•モウリーニョの下、カルチョの国で爆発を狙う。ドログバの再来とする声もあったが、長身かつ身体の扱いに長けた大柄なストライカーで、林陵平氏はかつてノースロンドン二強やマンシティ、レアル・マドリードでもプレーしていたアデバヨルに近いと例えていた。チャンピオンシップ時代のアストンヴィラで飛躍し、ランパード政権1年目ではシーズン15発とブレイク。しかしトゥヘル就任に伴い出番を減らした。それでも彼のプレーを観た者なら、その才能や可能性に疑いは持たないだろう。同じセリエで真のワールドクラスへと殻を破ったルカクのような覚醒を、皆が願っている。

 

 

では、また次回のブログでお会いしましょう。